妻を見ているようで見ていなかった・・・
「お父さん、今日洗い物してくれないかしら?」
妻の手をみるとびっくりです。ガサガサの指で、パックリとヒビが入っている箇所もあり、ところどころ血がにじんで、見ているだけで可哀想な状況でした。
本当に自分はそう言われるまで主婦の仕事がこんなに大変なことに気づきませんでした。また食器を毎日洗うことでこんなにも手荒れがひどくなってしまうことも、まったく知りませんでした。
「その手、どっ、どうしたの?」
「洗剤を薄めて使っているんだけれど、洗い物をしているとこうなっちゃうのよ。特に冬は痛くて・・・」
ピアノ講師にとって手は命の次に大切
妻は主婦業と両立しながらピアノ講師の仕事をしています。自宅でピアノ教室を開業している先生は、ほとんど家事もしているのではないでしょうか?
ピアノ講師にとって手は命の次に大事なもの。その手が、赤みが目立ち、ガサガサになっているのです。
「市販のクリームで治らないの?」
「市販のクリームもいいと思うんだけれども、ピアノを触る機会が多いから、ベトついて鍵盤にクリームがつくのも嫌なのよね。」
「ゴム手袋では?」
「お皿が持ちにくいっていうのもあるし、ちょっとした洗い物の場合はついついそのまま手袋せずに洗っちゃうのよね。」
それなら私が作ろう!
結局、市販のものでは解決できない悩みがありました。
それなら、自分がオーガニック素材で手に優しく、ピアノ鍵盤に触れてもまったく問題がないハンドクリームを作ろう!
そんな想いから森のピアノ製薬株式会社はスタートしました。
妻のような同じ悩みを持っているピアノ講師・ピアニストはたくさんいます。
その世の中の女性に心から「使ってみて本当に良かったな」と言われるような商品を開発していければと思います。
森のピアノ製薬設立から1年が経ちましたが、ピアノ講師用ハンドクリームは、いまだ完成していません。ピアノ講師は常に鍵盤に触れるので、「滑りすぎず」、また「べたつかず」という商品特性がなかなか難しく、開発が難航しているのが原状です。
しかし、必ず、ピアノ講師から「つかって良かった」と言われる商品を開発したいと思います。
社名への想い
森のピアノ製薬という社名には、この会社を通じて、ピアノ業界の発展に貢献したいという想いがあります。
「森」というキーワードは、ピアノなど楽器は木が素材となって作られていることから辿り着き社名に入れたいと考えました。
いつか、ピアノの素材となるアカエゾマツを植林します。それは設立当初からの夢です。
その木とともに、会社が成長する。
そして数十年後に、育ったアカエゾマツから、素晴らしい音色をした楽器が生まれて、これから生まれるピアニストが素晴らしい演奏を聴かせてくれる。
その夢をこの会社を通して達成できたらこの上ない幸せです。
代表 咲本 敬